外来看護師の仕事内容とは?病棟との違い・診療科別の仕事・病院とクリニックの外来
外来看護師とはどんな仕事?

看護師は、保健師助産師看護師法で「傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者」と定められています(第5条)[1]。外来看護師は、この仕事を通院する患者さんに対して行います。
日本看護協会が2021年に行った外来看護の実態調査では、外来の看護職は診療の補助はもとより、地域で暮らす人の健康増進や重症化予防に向けた療養支援や相談対応、地域の専門職や行政、他の施設との連絡調整など、さまざまな役割を担っていることが示されています[2]。
外来看護師の1日の仕事は?
職場によって違いますが、外来の仕事はおおむね次のように分けられます。
| 場面 | 主な仕事 |
|---|---|
| 診療の前 | 診察室・処置室の準備、器材や薬品の確認、予約患者の把握 |
| 受付の後〜診察の前 | 問診と症状の確認、体温・血圧などの測定、急ぐ患者さんがいないかの確認、検査の案内 |
| 診察中 | 診察の介助、医師の指示の確認、患者さんへの声かけ |
| 診察の後 | 採血・注射・点滴、検査・処置の介助、検査や治療、薬の使い方、家での過ごし方の説明 |
| 診療の合間・電話 | 電話での相談への対応、次回の受診や検査の準備、他の医療機関への紹介の手配の補助 |
| 診療の後 | 片付け、器具の洗浄・滅菌、物品の補充、記録 |
受付・会計・予約は医療事務の担当が中心ですが、少人数の職場では受付と連携して動く場面も多くあります。
外来と病棟では何が違う?

いちばんの違いは、1人の患者さんに関わる時間と、関わる患者さんの数です。医療法施行規則は、一般の病院の看護師・准看護師の員数の標準を、一般病床などの入院患者3人に1人と、外来患者30人に1人を合わせた数としています(第19条)[3]。病棟は少ない人数の患者さんを24時間続けて看るのに対し、外来は限られた時間に多くの患者さんに関わります。
| 比べる点 | 外来 | 病棟 |
|---|---|---|
| 関わり方 | 受診のたびの短い時間。通院の間は電話相談や次回の受診でつながる | 入院中、交代しながら続けて看る |
| 主な場面 | 診察・検査・処置・説明 | 日常生活の援助、観察、治療の管理、退院の支援 |
| 勤務 | 日中の診療時間が中心(救急外来などは別) | 夜勤を含む交代制が一般的 |
| 看護の重点 | 家での療養を続けられるようにする説明と相談 | 入院中の状態の変化への対応 |
外来では、患者さんが家に帰ってからどう過ごすかを見すえた説明が大切になります。日本看護協会も、病気を抱えて地域で暮らす人の重症化予防として、外来での在宅療養支援を重要な柱とし、一層の強化が求められるとしています[2]。
診療科によって外来の仕事はどう違う?
同じ外来でも、診療科によって多い仕事が変わります。以下は一般的な傾向で、職場ごとに違います。
内科
採血・点滴・注射が多く、慢性疾患で長く通う患者さんへの説明や、検査(心電図など)の準備が中心になります。季節によって感染症の患者さんが増え、待合での感染対策も仕事の一部です。
小児科
子どもの採血・点滴・予防接種、保護者への説明が中心です。体重や年齢で薬の量が変わるため確認が多く、泣いている子どもを安全に支える介助もあります。電話で保護者から受診の相談を受けることもあります。
整形外科
ギプスや固定具の準備と介助、関節注射などの処置の介助、レントゲン撮影の案内が多くなります。リハビリテーションの部門がある職場では、リハビリの職員との連携もあります。
皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科
処置や検査の介助、塗り薬・目薬の使い方の説明が中心です。検査機器の扱いを覚えることが多い診療科です。
総合病院の外来
診療科ごとに外来が分かれ、担当の診療科に配属される場合と、複数の科を受け持つ場合があります。化学療法や内視鏡などの専門的な外来、救急外来がある病院もあります。
応募先の診療科で何が多いかは、採用ページの業務内容や、面接・見学で確かめるのが確実です。見学の頼み方は職場見学の申し込み方にまとめています。
病院の外来とクリニックの外来は何が違う?
医療法では、20人以上の患者を入院させる施設を持つものを病院、入院施設が無いか19人以下のものを診療所としています(第1条の5)[4]。2024年末に働いていた看護師は1,363,142人で、病院が895,944人(65.7%)、診療所が194,665人(14.3%)でした[5](外来・病棟の別は集計されていません)。
- 病院の外来 — 診療科が多く、検査部門や救急外来を持つところがあります。病院の中には、かかりつけ医などからの紹介状を持つ患者さんの受診に重点を置く紹介受診重点医療機関もあり、手術・処置や化学療法などを必要とする外来、放射線治療などの高額な医療機器を必要とする外来を行っています[6]。病棟との兼務や、入院が決まった患者さんの病棟への引き継ぎも仕事に含まれます
- クリニック(診療所)の外来 — 外来が中心で、少人数で診療の流れ全体に関わることが多くなります。業務の幅や教育体制など、病院から移るときの違いは看護師のクリニックへの転職にまとめています
外来看護師の勤務時間は?夜勤はある?
外来は日中の診療時間が中心です。ただし、病院の外来では病棟との兼務や救急外来の当番、夜勤のローテーションに入る場合があり、有床の診療所では夜間の勤務がある場合もあります。土曜・日曜や夕方以降に診療する医療機関もあります。夜勤のない働き方の選択肢と確認点は看護師が夜勤なしで働くには?を参考にしてください。
外来の看護を学ぶ方法は?
日本看護協会は「外来における在宅療養支援能力向上のための研修」を行っています。主な対象は、外来に勤める看護職で、常勤・非常勤などの雇用形態や短時間勤務かどうかは問わず、救急外来の勤務も含むとしています[7]。研修はオンデマンドの講義と各施設での演習で構成されています[2]。受講の時期や申し込みは、日本看護協会の研修ポータルで確かめてください。
外来の仕事を採用ページで探すには
採用直行便の看護師向けページでは、病院・クリニックの公式採用ページを地域ごとに一覧で見られます。市区町村ページでは、病院・診療所、有床・無床、診療科、土曜・日曜・18時以降の診療の有無で絞り込めます(厚生労働省の公開データによる施設の情報で、募集内容ではありません)。外来の看護師の募集があるか、勤務の条件はどうかは、各医療機関の採用ページで直接確かめてください。面接で聞かれることは看護師の面接の逆質問も参考になります。
参考資料(確認日 2026年10月24日)
- 保健師助産師看護師法 第5条(e-Gov法令検索) 法律
- 公益社団法人日本看護協会「協会ニュース」(外来看護の実態調査と在宅療養支援の研修) ページ
- 医療法施行規則 第19条(e-Gov法令検索) 省令
- 医療法 第1条の5(e-Gov法令検索) 法律
- 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」 ページ/概況PDF(表2)
- 厚生労働省「紹介受診重点医療機関」 ページ
- 公益社団法人日本看護協会 研修ポータルサイト「外来における在宅療養支援能力向上のための研修」 ページ
よくある質問
外来看護師の主な仕事は何ですか?
診察の前の問診や症状の確認、診察の介助、採血・注射・点滴、検査や処置の準備と介助、検査・治療・自宅での過ごし方の説明、電話での相談への対応、他の医療機関や地域の専門職との連絡などです。日本看護協会の外来看護の実態調査でも、診療の補助に加え、療養支援や相談対応、連絡調整など幅広い役割を担っていることが示されています。
外来と病棟では看護師の配置の考え方が違いますか?
医療法施行規則では、一般の病院の看護師・准看護師の員数の標準を、一般病床などの入院患者3人に1人と、外来患者30人に1人を合わせた数としています。外来は短時間に多くの患者さんに関わり、病棟は少ない人数の患者さんを24時間続けて看る、という違いがあります。
病院の外来とクリニックの外来は何が違いますか?
病院の外来は、診療科が多く、検査部門や救急外来、化学療法などの専門的な外来を持つところもあります。紹介状を持つ患者さんの受診に重点を置く「紹介受診重点医療機関」もあります。クリニック(診療所)は外来が中心で、少人数で診療の流れ全体に関わることが多くなります。
外来看護師は夜勤がありませんか?
外来は日中の診療が中心ですが、病院では病棟との兼務や救急外来の当番、夜勤のローテーションに入る場合があります。有床の診療所では夜間の勤務がある場合もあります。勤務の決め方は採用ページや面接で確かめてください。
外来の看護に役立つ研修はありますか?
日本看護協会は「外来における在宅療養支援能力向上のための研修」を行っています。主な対象は病院・診療所の外来に勤める看護職で、雇用形態や短時間勤務かどうかは問わず、救急外来の勤務も含むとしています。
次の職場は、公式採用ページから直接応募
採用直行便は、全国の病院・クリニックが自ら公開している公式採用ページを、市区町村・診療科・最寄り駅から探せる無料のサイトです。会員登録は要りません。紹介会社を通さずに応募すると、採用する医療機関に紹介手数料の負担がかかりません。
この記事は一般的な情報提供です。制度・料金・サービス内容は変わることがあります。手続きや申し込みの前に、必ず各機関・各社の公式情報をご確認ください。