転職したら有給はいつから?6か月後の付与日数とパートの比例付与・前職の有給
転職したら有給はいつから?

使用者は、雇い入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に、10労働日の有給休暇を与えなければなりません(労働基準法第39条第1項)[1]。転職した人にとっての「雇い入れの日」は、転職先の入職日です。
見本として、日付で数えると次のようになります。
| 入職日(見本) | 最初に付与される日 | 次に付与される日 |
|---|---|---|
| 4月1日 | 10月1日(10日) | 翌年10月1日(11日) |
| 1月1日 | 7月1日(10日) | 翌年7月1日(11日) |
勤務先によっては、入職日にいくらか付与する、全員の付与日を4月1日などにそろえる、といった法律より早い時期に与える仕組みを取っていることがあります。労働基準法にも、基準日より前から与える場合の取り扱いを定めた規定があります(第39条第7項ただし書)[1]。実際の付与日は、就業規則や入職時の説明で確認してください。
有給の付与日数は?(6か月・1年6か月…)
週5日以上、または週30時間以上働く人の日数は次のとおりです(第39条第2項)[1][4]。
| 入職からの継続勤務期間 | 付与日数 |
|---|---|
| 6か月 | 10日 |
| 1年6か月 | 11日 |
| 2年6か月 | 12日 |
| 3年6か月 | 14日 |
| 4年6か月 | 16日 |
| 5年6か月 | 18日 |
| 6年6か月以上 | 20日 |
2回目以降も、直前の1年間の出勤率が8割未満だと、その年は付与されません(第39条第2項ただし書)[1]。
「8割出勤」の数え方
厚生労働省は、次の期間は出勤したものとみなすと説明しています[3]。
- 業務上のけが・病気で療養のために休んだ期間
- 産前産後の休業の期間
- 育児休業・介護休業の期間
- 年次有給休暇を取った日
パート・非常勤の有給は?(比例付与)
週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週4日以下(週で決まっていない人は年216日以下)の人は、所定労働日数に応じた日数になります(第39条第3項、労働基準法施行規則第24条の3)[1][2]。
| 週の所定労働日数(年間) | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 4日(169〜216日) | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 3日(121〜168日) | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 2日(73〜120日) | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 1日(48〜72日) | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
週4日以下でも、1週30時間以上働く人は比例付与ではなく、上の通常の表になります。週5日以上の人は、1日の時間が短くても通常の表です[1][2]。
前の職場の有給は引き継がれる?

引き継がれません。年次有給休暇の「継続勤務」は、労働契約が続いている期間、つまり事業場に在籍している期間を指します。そして、退職した場合は退職日をもって年次有給休暇の権利は消滅すると、厚生労働省は説明しています[3]。転職先では、入職日から改めて6か月を数えます。
このため、残っている有給をどうするかは退職前に考えることになります。退職の申し出と有給の使い方は看護師の退職の伝え方、賞与の支給日との組み合わせはボーナスをもらって転職するタイミングにまとめています。
有給を取るときに知っておくこと
- 取る日は労働者が決める — 使用者は請求された時季に与えなければなりません。ただし、その日に休まれると事業の正常な運営を妨げる場合は、別の時季に変えられます(時季変更権。第39条第5項)[1]
- 年5日は取ることになる — 年10日以上付与される人は、付与日から1年以内に5日について、使用者が時季を指定して取らせる義務があります(第39条第7項)。自分で5日取っていれば指定はされません[1][3]
- 時間単位の取得 — 労使協定がある職場では、年5日分まで時間単位で取れます(第39条第4項)[1]
- 期限は2年 — 請求権は2年で時効により消滅します(第115条)[1]
入職前に確かめておくこと
- 最初の付与日と日数 — 法律どおり6か月後か、入職日などに前倒しで付与されるか
- 所定労働日数・時間 — パート・非常勤は、比例付与になるかどうかが週の日数と時間で決まります
- 6か月までの休みの扱い — 入職直後に通院・学校行事などの予定があるなら、欠勤扱いか、ほかの休暇があるか。子どもの急な発熱の休み方は子どもの熱で仕事を休むときも参考になります
- 書面で確かめる — 休暇は労働条件通知書で明示される項目です。見方は労働条件通知書の確認ポイントへ
応募先の休暇の決まりは、まず採用ページの待遇欄で確かめ、分からない点は面接で質問します。採用直行便では、医療機関名で探すや地図で探すから病院・クリニックの公式採用ページを開けます。
参考資料(確認日 2026年10月24日・25日)
- 労働基準法 第39条・第115条(e-Gov法令検索) 法律
- 労働基準法施行規則 第24条の3(e-Gov法令検索) 省令
- 厚生労働省「確かめよう労働条件 — 年次有給休暇」 ページ
- 和歌山労働局「年次有給休暇(第39条)」 ページ
よくある質問
転職したら、有給休暇はいつからもらえますか?
労働基準法では、雇い入れの日から6か月間継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤すると、10労働日の年次有給休暇が与えられます(第39条第1項)。たとえば4月1日入職なら、10月1日が最初の付与日です(見本)。勤務先が法律より早い時期に与えている場合もあるので、就業規則で確認します。
前の職場で残っていた有給休暇は、転職先に引き継げますか?
引き継げません。年次有給休暇の継続勤務は、その事業場に在籍している期間を指し、退職すると退職日で権利は消滅すると厚生労働省は説明しています。残っている日数は、退職日までに使うかどうかを考えます。
パートや非常勤でも有給休暇はありますか?
あります。週の所定労働時間が30時間未満で、週4日以下(または年216日以下)の人は、所定労働日数に応じて日数が決まる比例付与です。たとえば週3日勤務なら、6か月後に5日です(労働基準法施行規則第24条の3)。
入職して6か月たつ前に休みが必要になったら?
法律上の年次有給休暇はまだありません。欠勤扱いになるか、勤務先独自の休暇があるかは就業規則によります。入職前から予定が分かっていれば、内定後に相談しておきます。
有給休暇に使わなかった日はどうなりますか?
年次有給休暇の請求権は2年で時効により消滅します(労働基準法第115条)。発生した日から2年間は使えるので、使い残した分は翌年度に繰り越して使えます。就業規則で繰り越しを禁止していても、年度が終わっただけで権利は消えないと厚生労働省は説明しています。
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