夜勤の日、子どもの留守番は何歳から?法律の決まり・預け先・留守番の約束ごと

公開 2026年10月27日・最終更新 2026年10月27日

結論:子どもの留守番を「何歳から」と決めた法律はありません。ただし、児童虐待防止法は長時間の放置など、保護者としての監護を著しく怠ることを虐待(ネグレクト)としています。夜勤は夕方から翌朝まで家を空けるため、日中の短い留守番とは分けて考えます。家族のほか、市区町村のファミリー・サポート・センターや子育て短期支援事業(トワイライトステイ・ショートステイ)、就学前なら夜間保育所や勤務先の院内保育が預け先の候補です。留守番をさせる場合は、戸締まり・来客や電話への対応・連絡役の大人を決めておきます。

子どもの留守番は、法律で何歳からと決まっている?

夕方の部屋で過ごす子ども

決まっていません。子どもに関する主な法律である児童福祉法や児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律)には、子どもが一人で留守番してよい年齢の定めはありません[1][2]。

一方で、児童虐待防止法は、保護者が18歳未満の子どもに対して行う次のような行為を「児童虐待」の一つとしています(第2条第3号)[1]。

  • 児童の心身の正常な発達を妨げるような、著しい減食または長時間の放置
  • その他の、保護者としての監護を著しく怠ること(いわゆるネグレクト)

法律は年齢で線を引いていないため、何時間か、夜をまたぐか、子どもが困ったときに大人を呼べるかといった状況で考えることになります。

条例の例も見ておきます。2023年の埼玉県議会9月定例会では、議員から提出された「埼玉県虐待禁止条例の一部を改正する条例」(議第25号議案)が、会期中に撤回されました[3]。県議会が公表している会派の報告には、反対の理由として「子どもを預ける社会整備が整っていない中での条例施行は時期尚早」という意見が載っています[3]。県議会が公表している現在の埼玉県虐待禁止条例の概要にも、留守番の年齢の定めはありません[3]。

なお、「夜勤 子供 何歳から 法律」で調べると、働く側の制度にも行き当たります。育児・介護休業法の深夜業の制限は、小学校就学前の子を育てる人が請求すると、午後10時から午前5時まで働かせてはならないとする制度です(第19条)[4]。子どもが小学校に入ると、この請求はできなくなります。詳しくはこの記事の最後で説明します。

夜勤の日は、日中の留守番と何が違う?

夜勤の日は、夕方に家を出て翌朝まで帰れないことが多く、日中の数時間の留守番とは条件が大きく違います。判断するときは、次の点を一つずつ確かめます。

  1. 家に大人がいない時間 — 何時から何時までか。夜をまたぐか。朝の登校の準備まで子どもだけになるか
  2. 子どもの様子 — 夜に一人で過ごすことを怖がらないか。決めた約束を守れるか。困ったことを電話で伝えられるか
  3. すぐ来てくれる大人 — 何かあったとき、30分以内などに駆けつけられる家族や知人がいるか
  4. 兄弟の組み合わせ — 年上の子に、年下の子の世話を任せきりにしないか
  5. 連絡のつきやすさ — 夜勤中は、すぐに電話に出られないことが多い。代わりに連絡を受ける大人を決められるか

どれかが難しいときは、「子どもだけで夜を過ごす日をつくらない」ことを前提に、次の預け先や勤務の調整を考えます。

夜勤の日の預け先には、どんな選択肢がある?

公的に確認できる主な選択肢をまとめます。どれも実施の有無・対象年齢・利用できる時間は市区町村や施設によって違います。夜勤が始まる前に、窓口に問い合わせておきます。

預け先どんな仕組み?確かめること
家族・親族配偶者、祖父母などに夜勤の日だけ来てもらう、または泊まりに行く勤務表が出たらすぐ共有できるか
ファミリー・サポート・センター市区町村が行う、子育ての援助を受けたい人と行いたい人の会員どうしの助け合い。保育施設の開始前・終了後の預かりや送迎が例に挙がる夜間・宿泊の預かりをしているか(下で説明)
子育て短期支援事業(トワイライトステイ・ショートステイ)市区町村が実施し、児童養護施設などで子どもを預かる実施の有無、対象年齢、利用できる理由と日数
夜間保育所(就学前)夜の時間帯まで開所する認可保育所近くにあるか、入所の手続き
院内保育(勤務先)病院が職員のために設ける保育所夜勤中の預かり(24時間保育)や小学生の受け入れがあるか

ファミリー・サポート・センター

こども家庭庁の資料では、会員どうしの援助活動の例として、保育施設や放課後児童クラブまでの送迎、保育施設の開始前・終了後や学校の放課後の預かりなどが挙がっています。2024年度は1,009市町村で実施されています[5]。さらに、実施要綱には「病児・緊急対応強化事業」として、宿泊を伴う預かりや早朝・夜間などの緊急時の預かりを行う仕組みも定められています[5]。ただし、これを行っているかどうかはセンターごとに違います。利用には事前の会員登録が必要なので、早めにお住まいの市区町村のセンターに問い合わせます。

子育て短期支援事業(トワイライトステイ・ショートステイ)

子育て短期支援事業は、保護者の病気などで家庭での養育が一時的に難しいとき、児童養護施設などで子どもを預かる市区町村の事業です(児童福祉法第6条の3第3項)[2][6]。こども家庭庁の資料では、次の2つが示されています[6]。

  • 夜間養護等(トワイライトステイ)事業 — 保護者が仕事などの理由で平日の夜間または休日に不在となり、家庭での養育が難しい場合などに、施設で子どもを保護し、生活指導や食事の提供などを行う
  • 短期入所生活援助(ショートステイ)事業 — 保護者の病気や育児疲れ、仕事などの理由で一時的に養育が難しい場合などに、一定期間、施設で子どもを預かる。対象の例に「出張や公的行事への参加など社会的な事由」も挙がっている

夜勤が対象の理由になるか、何泊まで使えるかは市区町村が決めます。「夜勤のある仕事をしていて、その日の子どもの預け先がない」と具体的に相談してください。

夜間保育所・院内保育(就学前の子が中心)

就学前の子どもには、夜の時間帯まで開く夜間保育所があります。こども家庭庁の資料では、11時から22時まで開所し、その前後に延長保育を行う夜間保育所の例が示されています[7]。数は多くないため、通える範囲にあるかを市区町村で確認します。

勤務先の病院に院内保育所があれば、夜勤の日に使えるかを確かめます。都道府県は、地域医療介護総合確保基金を使って病院内保育所の運営費を補助しており、たとえば大阪府の補助には「24時間保育」「児童保育」「休日保育」などの加算があります[8]。ただし、夜勤中の預かりや小学生の受け入れをしているかは施設ごとに違うため、総務や保育所の担当に聞きます。

家事・育児サポートを夕方に頼む

夜通しの預かりではありませんが、夜勤に出る前の夕方に、夕食づくりや子どもの見守りを外部に頼む方法もあります。泊まりや深夜の対応ができるかはサービスによって違うため、申し込む前に確認します。

留守番をさせるなら、どんな約束を決める?

冷蔵庫の約束メモ

短い時間でも子どもだけで過ごす日があるなら、約束を紙に書いて、見える場所に貼っておきます。警視庁は、子どもが留守番をするときの約束として、次の点を挙げています[9]。

  • 玄関ドアのカギ、窓のカギは必ず閉める
  • ドアチェーンがある場合は、閉めておく
  • 誰かが訪ねてきても出ない(電話にも出ないことを勧めています)

これに加えて、家庭ごとに次のような約束を決めておくと安心です。

場面約束の見本
連絡困ったら「〇〇さん(連絡役の大人)」に電話する。番号は冷蔵庫に貼っておく
火・家電コンロは使わない。電子レンジで温めるものだけを用意しておく
危ない場所ベランダに出ない。窓のそばに台になるものを置かない
体調具合が悪くなったら、我慢せずに連絡役の大人に電話する
災害地震や火事のときの逃げ方と、外で待つ場所を決めておく

表は約束を考えるための見本です。子どもの年齢や家の造りに合わせて変えてください。

夜中に子どもの具合が悪くなったときに備えて、子ども医療電話相談事業(#8000)も知っておきます。全都道府県で実施されていますが、受付時間は都道府県ごとに違い、24時間対応のところもあります[10]。急を要するときは119番です。夜勤中の親は電話に出られないことが多いため、連絡役の大人が#8000や119番に連絡できるようにしておきます。

夜勤を続けにくいときは、どうする?

子どもが小学校に入る前なら、育児・介護休業法の深夜業の制限を請求できます。ただし、勤続1年未満の人や、深夜に子どもを常態として保育できる同居の家族がいる人などは対象外で、事業の正常な運営を妨げる場合も例外とされています(第19条)[4]。請求は、制限を始める日の1か月前までにする決まりです。

子どもが小学生になると、法律で夜勤の免除を請求することはできなくなります。夜勤の回数を減らせるか、家族が家にいる日に夜勤を入れてもらえるかなど、勤務表を作る人と早めに相談します。小学校入学後に変わる制度は看護師の小1の壁とは?で整理しています。

それでも続けるのが難しいときは、夜勤のない職場に移る方法もあります。無床のクリニックの外来や健診センターなど、職場の種類ごとの確認点は看護師が夜勤なしで働くには?にまとめています。採用直行便の看護師向けページでは、地域の病院・クリニックの公式採用ページを一覧で見られます。夜勤の有無や勤務時間は、各医療機関の採用ページで直接確かめてください。

参考資料(確認日 2026年10月24日)

  1. 児童虐待の防止等に関する法律 第2条(e-Gov法令検索) 法律
  2. 児童福祉法 第6条の3(e-Gov法令検索) 法律
  3. 埼玉県議会「令和5年9月定例会 議案一覧」 ページ/「令和5年9月定例会 主要会派から」 ページ/「埼玉県虐待禁止条例のあらまし」 ページ
  4. 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第19条(e-Gov法令検索) 法律
  5. こども家庭庁「子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)」 ページ/事業の概要(PDF)/実施要綱(PDF)
  6. こども家庭庁「子育て短期支援事業について」 ページ/「子育て短期支援事業」概要 PDF
  7. こども家庭庁「多様なニーズに対応した保育の充実②(病児保育・延長保育・一時預かり等)」(令和8年3月版) PDF
  8. 大阪府「病院内保育所運営事業」 ページ
  9. 警視庁「防犯チェックポイント」 ページ
  10. 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」 ページ

よくある質問

子どもの留守番は法律で何歳からと決まっていますか?

決まっていません。児童福祉法や児童虐待防止法に、子どもが一人で留守番してよい年齢の定めはありません。ただし、児童虐待防止法は「児童の心身の正常な発達を妨げるような」長時間の放置など、保護者としての監護を著しく怠ることを虐待(ネグレクト)としています。年齢だけでなく、時間の長さや子どもの様子、困ったときに大人を呼べるかで判断することになります。

夜勤の日に子どもを預けられる公的なサービスはありますか?

市区町村が実施する子育て短期支援事業のうち、夜間養護等(トワイライトステイ)事業は、保護者が仕事などで平日の夜間や休日に不在になる家庭の子どもを、児童養護施設などで預かる仕組みです。宿泊を伴う預かりはショートステイ事業で、出張などの理由も対象に挙がっています。実施の有無、対象年齢、利用できる理由は市区町村によって違うため、窓口で確認してください。

子どもが小学生でも、夜勤を免除してもらえますか?

育児・介護休業法の深夜業の制限(午後10時から午前5時まで働かせないよう請求できる制度)は、小学校就学前の子を育てる人が対象です。子どもが小学生になると法律上の請求はできず、夜勤の扱いは職場の就業規則や勤務の相談で決まります。

夜中に子どもの具合が悪くなったら、どこに相談できますか?

子ども医療電話相談事業(#8000)があり、全都道府県で実施されています。受付時間は都道府県ごとに違い、24時間対応のところもあります。急を要するときは119番です。夜勤中は親の電話がつながりにくいため、連絡を受ける大人と、その大人が相談できる番号をあらかじめ決めておきます。

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看護師向け:都道府県から探す 地図・駅から探す 直接応募の進め方

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