健診センターの看護師の仕事内容|採血・計測・問診、夜勤の有無と繁忙期、病院併設との違い

公開 2026年11月1日・最終更新 2026年11月1日

結論:健診センターや人間ドックで働く看護師は、病気の治療ではなく健康診断を受ける人の検査と案内を担います。一般的には、問診票の確認、身体計測・血圧、視力・聴力、採血、心電図、受診者の誘導、結果の説明や保健指導の補助などです。健診部門だけの勤務なら入院患者さんの夜勤はありませんが、土日の健診や巡回健診、病棟の応援の有無は施設ごとに違います。会社の定期健康診断(労働安全衛生法)や特定健診(40歳以上)の仕組みを知っておくと、仕事の流れや忙しくなる時期を応募先に確かめやすくなります。

健診センターではどんな健診をしている?

健診センターの明るい受付

健診センターや病院の健診部門が受け入れる健診は、主に次の3つに分けられます[1][2][3]。

健診根拠・主な内容
会社などの健康診断(一般健康診断)労働安全衛生法第66条。事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときと、1年以内ごとに1回定期に、医師による健康診断を行わなければならない(労働安全衛生規則第43条・第44条)。深夜業を含む業務などに常時従事する人は、配置替えの際と6か月以内ごとに1回(第45条)
特定健康診査(特定健診)高齢者の医療の確保に関する法律第20条。健康保険の保険者が、40歳以上の加入者に行う。実施年度中に40〜74歳となる加入者が対象
人間ドック健診など上の健診より検査を増やした健診。たとえば全国健康保険協会(協会けんぽ)が2026年度に始めた人間ドック健診の補助(35歳以上の被保険者、最高25,000円)では、一般の健診に詳しい血液検査や眼圧検査、当日の医師による結果説明などが加わる[8]

定期健康診断の項目は、既往歴・業務歴の調査、自覚症状・他覚症状の有無、身長・体重・腹囲・視力・聴力、胸部エックス線検査、血圧、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、尿検査、心電図検査などです(労働安全衛生規則第44条)[1]。健診センターの看護師の仕事は、こうした検査を受ける人が、決まった時間の中で順番に検査を終えられるよう支えることが中心になります。

健診センターの看護師の仕事内容は?

ここでは一般的な説明として、健診の流れに沿って看護師が関わることの多い業務を挙げます。実際にどこまでを看護師が担当するかは、施設の人員や職種の分担で変わります。

  • 受付後の問診 — 問診票の確認、既往歴・服薬・自覚症状の聞き取り、当日の体調の確認
  • 計測 — 身長・体重・腹囲、血圧、視力・聴力など
  • 採血 — 1日に多くの人の採血をすることがある。気分不良などへの対応も含む
  • 検査の介助 — 心電図、腹部超音波や内視鏡の前後の説明と観察など(施設による)
  • 案内・誘導 — 検査の順番の調整、着替えや検査前の注意の説明
  • 結果説明・保健指導の補助 — 医師の結果説明の補助、生活習慣の相談、精密検査の受診のすすめ
  • 巡回健診 — 健診車で事業所や地域に出向いて行う健診を実施する施設もある

看護師は、傷病者などに対する療養上の世話または診療の補助を業とする者と定められています(保健師助産師看護師法第5条)[4]。健診の採血や検査の介助は、医師の指示のもとで行う診療の補助にあたります。

採血や検査は、ほかの職種とどう分担する?

採血の準備をする手元

健診センターには、看護師のほかに医師、臨床検査技師、診療放射線技師、保健師、管理栄養士、事務職員などが働いています。業務の分担を考えるうえで、法律の決まりを2つ知っておくと役立ちます。

  • 採血 — 臨床検査技師も、診療の補助として、医師または歯科医師の具体的な指示を受けて採血や検体採取を行えます(臨床検査技師等に関する法律第20条の2)[5]。そのため、採血を看護師と臨床検査技師のどちらが担当するかは施設ごとに違います
  • 胸部X線・胃部X線などの撮影 — 放射線を人体に照射する業務は、医師・歯科医師・診療放射線技師でなければ行えません(診療放射線技師法第24条)[6]。看護師は撮影には関わらず、前後の案内などを担います

「看護師の担当は採血と問診が中心か、検査の介助や保健指導も担うのか」は、面接や見学で聞いておくと入職後の想像がしやすくなります。

保健指導には看護師も関われる?

定期健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要がある労働者には、医師または保健師による保健指導を行うよう努めることとされています(労働安全衛生法第66条の7)[2]。特定健診の結果にもとづく特定保健指導は、医師・保健師・管理栄養士が中心です。

厚生労働省の「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第4.3版)」では、初回面接での行動計画づくりや実績評価は医師・保健師・管理栄養士が行うとしたうえで、2029年度末までの経過措置として「保健指導に関する一定の実務の経験を有する看護師」も担当できるとしています[7]。保健指導に関わりたい人は、応募先で看護師がどこまで担当しているかを確かめましょう。保健師の免許を持っている人は、履歴書でその点が伝わるように書きます。

健診センターに夜勤はある?

健診は、受ける人が予約した時間に来て検査を受ける仕組みで、入院患者さんの夜間の看護はありません。そのため、健診部門だけの勤務なら夜勤はないことが多いと考えられます。ただし、次の点は施設ごとに違うので、採用ページと面接で確かめます。

  • 土曜・日曜の健診 — 週末に健診を行う施設では、土日の勤務やシフト制になることがある
  • 始業の時刻 — 早朝から受付を始める施設、巡回健診で早く出発する日がある施設もある
  • 病棟・外来の応援 — 病院の健診部門では、ほかの部署の応援や夜勤を求められることがあるか
  • 雇用形態 — 常勤・パート・健診の時期だけの勤務など、勤務日の決め方

夜勤のない働き方全般の選択肢と確かめ方は看護師が夜勤なしで働くには?にまとめています。

繁忙期はある?どう確かめる?

健診の予約が集まる時期は、施設ごとに違います。理由は、健診の時期を決めるのが受け入れる施設ではなく、健診を行う側の事業者や保険者だからです。

  • 会社の定期健康診断 — 法律の決まりは「1年以内ごとに1回」で、何月に行うかは各事業者が決めます[1]。取引先の企業が多い施設では、その企業の実施時期に予約が集まります
  • 特定健診 — 保険者が年度ごとに実施します。対象者が受ける時期は保険者の案内や本人の予定で変わります[3][7]
  • 人間ドック — 受ける人の都合で予約されることが多く、保険者の補助の制度にも左右されます。協会けんぽの人間ドック健診の補助は2026年度に始まった新しい制度です[8]

応募先の忙しい時期を知りたいときは、面接で「1年の中で受診者が多い時期はいつごろですか」「その時期の勤務時間や休みの取り方はどうなりますか」と聞くのが確実です。忙しい時期に有給休暇が取りにくいかどうかも、あわせて確かめておくと安心です。

病院の健診部門と健診専門の施設、クリニック併設は何が違う?

健診を行う場所には、いくつかの形があります。違いは施設ごとに大きいので、下の表は確かめるときの観点の例として使ってください。

形確かめたい点
病院の健診部門(健診センター)健診部門専任か、病棟・外来との兼務や応援があるか。精密検査や外来へのつなぎを院内で行うか
健診・人間ドックを専門に行う施設受診者の数と1日の流れ、巡回健診の有無、土日の健診、保健指導の担当の範囲
クリニックの健診(外来と併設)健診だけでなく一般の外来の診療もあるか。健診の時間帯と外来の時間帯の分け方

クリニックの外来の仕事との違いは外来看護師の仕事内容で説明しています。採用直行便の市区町村ページでは、診療科の絞り込みに「人間ドック・検診」の分類がありますが、厚生労働省のデータでこの診療科名を登録している医療機関は少ないため、病院の採用ページで健診部門の有無を確かめるほうが確実です。

健診の仕事がある職場を探すなら

採用直行便では、病院・クリニックが自ら公開している採用ページを、市区町村や駅から探せます。健診部門の有無や看護師の担当業務、勤務日は医療機関ごとに違うので、各採用ページで確かめ、書かれていなければ応募のときに問い合わせてください。地図で探すで通いやすい地域を絞り、看護師の採用ページ一覧から探し始めると比べやすくなります。

参考資料(確認日 2026年10月24日・25日)

  1. 労働安全衛生規則 第13条・第43条・第44条・第45条(e-Gov法令検索) 省令
  2. 労働安全衛生法 第66条・第66条の7(e-Gov法令検索) 法律
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律 第20条(e-Gov法令検索) 法律
  4. 保健師助産師看護師法 第5条(e-Gov法令検索) 法律
  5. 臨床検査技師等に関する法律 第20条の2(e-Gov法令検索) 法律
  6. 診療放射線技師法 第24条(e-Gov法令検索) 法律
  7. 厚生労働省保険局「特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第4.3版)」(2026年3月) PDF
  8. 全国健康保険協会「新しい健診のお知らせ」(2026年度からの人間ドック健診の補助) ページ

よくある質問

健診センターの看護師は採血だけをするのですか?

採血だけとは限りません。一般的には、問診票の確認、身長・体重・腹囲・血圧などの計測、視力・聴力の検査、採血、心電図、受診者の案内などを分担します。どの業務を看護師が担うかは施設ごとに違います。臨床検査技師も医師の具体的な指示のもとで採血ができるため、職種間の分担は応募先で確かめます。

健診センターの看護師は胸部X線(レントゲン)の撮影をしますか?

しません。放射線を人体に照射する業務は、医師・歯科医師・診療放射線技師でなければ行えないと定められています(診療放射線技師法第24条)。看護師は撮影前後の案内や着替えの説明などを担うことがあります。

健診センターに夜勤はありますか?

健診の業務そのものには入院患者さんの夜間の看護がないため、健診部門だけの勤務なら夜勤がないことが多いと考えられます。ただし、病院の健診部門で病棟の応援がある、巡回健診で早朝に出発する、土曜・日曜に健診を行うなど、勤務の形は施設ごとに違います。勤務時間と勤務日は採用ページと面接で確かめてください。

看護師も特定保健指導を担当できますか?

特定保健指導の初回面接での行動計画づくりや実績評価は、医師・保健師・管理栄養士が行うのが原則です。2029年度末までの経過措置として、保健指導に関する一定の実務の経験を有する看護師も担当できるとされています(厚生労働省の手引き 第4.3版)。

次の職場は、公式採用ページから直接応募

採用直行便は、全国の病院・クリニックが自ら公開している公式採用ページを、市区町村・診療科・最寄り駅から探せる無料のサイトです。会員登録は要りません。紹介会社を通さずに応募すると、採用する医療機関に紹介手数料の負担がかかりません。

看護師向け:都道府県から探す 地図・駅から探す 直接応募の進め方

この記事は一般的な情報提供です。制度・料金・サービス内容は変わることがあります。手続きや申し込みの前に、必ず各機関・各社の公式情報をご確認ください。

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