医師の非常勤の探し方|定期非常勤・スポットを探す5つの方法と直接連絡の進め方
定期非常勤とスポットはどう違う?

- 定期非常勤 — 「毎週○曜日の午前の外来」のように、決まった曜日・時間帯に継続して勤務する形です。外来・健診・当直など、担当が決まっていることが多くなります
- スポット — 常勤医の学会出張や休暇の代わり、繁忙期の応援など、1回ごとに日程を決めて勤務する形です
どちらの場合も、雇用契約か業務委託契約か、勤務時間、交通費、当直の扱いなどは医療機関ごとに違います。応募の前と契約の前に、それぞれ確かめます。
非常勤の探し方にはどんな方法がある?

| 方法 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 医局 | 所属する医局の関連病院などを紹介してもらう | 医局に所属していて、医局の関連先で働きたいとき |
| 紹介会社(有料職業紹介) | 担当者が求人の紹介・日程の調整・条件の確認を代わりに行う | 候補を広く比べたい、やり取りを任せたい、急いでいるとき |
| 知人・同僚の紹介 | 職場の様子を知る人から直接話を聞ける | 信頼できる知人の勤務先に関心があるとき |
| 公式採用ページへの直接連絡 | 院長・事務長など実際に一緒に働く人と最初から話せる | 通いたい地域や医療機関がはっきりしているとき |
| 公的・団体の無料窓口 | 医師会や公立病院の団体などが運営する無料の職業紹介・求人求職支援 | 公立病院・地域医療に関心があるとき、無料の窓口を使いたいとき |
紹介会社を使うときに確かめられることは?
紹介会社(有料職業紹介事業者)は、国の許可を受けて事業を行います。厚生労働省は、求職者向けの案内で次の点を示しています[1][2]。
- 費用 — 職業紹介には求人者が利用料金を支払う有料のものと無料のものがあり、基本的に求職者はどちらも無料で利用できます
- 許可・認定の確認 — 許可を受けているか、医療・介護・保育分野の「適正な有料職業紹介事業者」として認定を受けているかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で確認できます[3]。この認定制度は令和3年度から実施され、日本医師会などの協力でつくられたものです[4]
- 手数料の明示 — 職業紹介事業者は、求人者が支払う手数料に関する事項を求職者に明示しなければなりません
- 労働条件の明示 — 職業紹介事業者は、求職者と最初に接触する時点までに、業務内容などを書面や電子メールなどで明示することとされています
- 転職の勧奨 — 就職先を紹介した職業紹介事業者は、その人に2年間、転職の勧奨ができません(無期雇用契約で就職した場合)
案内では、事業者を選ぶときは複数を比べることも勧められています。紹介会社と直接連絡は、どちらか一方に決める必要はなく、地域や勤務の形によって併用できます。
公的・団体の無料窓口にはどんなものがある?
- 日本医師会ドクターバンク — 厚生労働省の指定を受けた職業紹介事業で、医師にも医療機関にも費用はかからないと案内されています。常勤・非常勤のほか、学会出席時などの代わりを務めるスポット、産業医の区分があります。都道府県医師会や行政のドクターバンクと連携していると説明されています[5]
- 自治体病院・診療所 医師求人求職支援センター — 公益社団法人全国自治体病院協議会と公益社団法人全国国民健康保険診療施設協議会が運営し、全国の公立病院と診療所の求人を扱います。常勤・非常勤の求人を検索でき、医師の登録は無料です[6]
利用の条件や登録の方法は、各団体のサイトで確認してください。
公式採用ページに直接連絡するには?
勤めたい地域や医療機関が決まっているなら、医療機関の公式採用ページから直接連絡する方法があります。採用直行便の医師向けページでは、採用ページに医師の募集の記載がある医療機関を、都道府県・市区町村別に見られます。「記載がある」かどうかは採用ページの文章から機械的に判定したもので、非常勤を募集しているか、現在も募集中かは、必ずリンク先の採用ページで確かめてください。
- 勤務できる条件を決める — 曜日・時間帯、月に何回か、通える範囲、担当できる診療内容
- 採用ページを読む — 非常勤・スポット・当直の記載、診療科、連絡先(フォーム・メール・電話)
- 連絡する — 勤務できる曜日と専門を先に伝え、面談や見学をお願いする
- 条件をすり合わせる — 担当業務、勤務時間、交通費、当直の有無
- 契約を書面で確かめる — 雇用契約か業務委託契約か、契約期間、支払いの時期
以下は連絡メールの書き方の見本です。自分の状況に合わせて書き換えてください。
件名:非常勤勤務についてのお問い合わせ(氏名) ○○クリニック 院長先生/採用ご担当者様 はじめまして。○○科医師の○○と申します。 貴院の採用ページを拝見し、ご連絡いたしました。 現在、○○病院で○○科の診療に従事しております(医師○年目)。 毎週○曜日の午前(または月○回程度)で、外来の非常勤勤務を希望しております。 貴院で受け入れの可能性がありましたら、条件などを伺えますと幸いです。 勤務可能な曜日・時間帯:○曜日 9時〜13時 連絡先:電話番号/メールアドレス よろしくお願いいたします。
直接連絡の進め方や採用ページで確かめたいことは、医師の直接応募ガイドにもまとめています。
連絡の前と面談で確かめたいことは?

- 担当する業務 — 外来・健診・当直・在宅など。担当する診療科と、専門外の患者さんへの対応
- 患者数の目安 — 1回の勤務でおおよそ何人を診るか。予約制か順番制か
- 勤務時間 — 開始・終了の時刻、受付終了後の対応、延長がある場合の扱い
- 体制 — 一緒に働く看護師・検査技師、相談できる常勤医がいるか、電子カルテの種類
- 契約の種類 — 雇用契約か業務委託契約か。どちらかで、労働時間の決まりや社会保険、税金の扱いが変わります
- 万一への備え — 医師賠償責任保険を医療機関で加入しているか、個人での加入が必要か
- 交通費・支払い — 交通費の扱い、支払いの時期と方法
雇用されるときは、使用者は契約期間・就業の場所と業務・始業と終業の時刻・賃金などを書面で示さなければなりません(労働基準法第15条、同法施行規則第5条)[7]。業務委託の場合も、従業員を使用しない個人に業務を委託する事業者は、業務の内容や報酬の額などを書面または電子メールなどで示す義務があります(フリーランス・事業者間取引適正化等法)[8]。口頭で決めた内容が、受け取った書面と同じかを確かめましょう。
参考資料(確認日 2026年10月22日)
- 厚生労働省「民間人材サービス事業者を利用する求職者の皆さまへ ~知っておきたい!民間人材サービス利用のポイント~」 PDF
- 厚生労働省「職業紹介サービスを利用する際のチェックポイント」 PDF/「雇用仲介事業者のご利用にあたっての留意事項」 ページ
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」 サイト
- 厚生労働省(兵庫労働局掲載)「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者認定制度」リーフレット PDF
- 公益社団法人日本医師会「日本医師会ドクターバンク」 サイト
- 自治体病院・診療所 医師求人求職支援センター サイト
- 労働基準法 第15条(e-Gov法令検索) 法律/労働基準法施行規則 第5条 施行規則
- 公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」 ページ
よくある質問
定期非常勤とスポットの違いは何ですか?
定期非常勤は「毎週○曜日の午前」のように、決まった曜日・時間帯に継続して勤務する形です。スポットは、学会出張の代わりや繁忙期の応援など、1回ごとに日程を決めて勤務する形です。どちらも、契約の種類(雇用か業務委託か)や条件は医療機関ごとに違います。
紹介会社を使うと医師に費用はかかりますか?
厚生労働省の案内では、職業紹介事業者には求人者が利用料金を支払う有料のものと無料のものがあり、基本的に求職者はどちらも無料で利用できるとされています。職業紹介事業者は、求人者が支払う手数料に関する事項を求職者に明示しなければなりません。
紹介会社が国の許可を受けているかはどこで確認できますか?
厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、職業紹介事業の許可を受けている事業所を検索できます。医療・介護・保育分野では、一定の基準を満たした事業者を国の委託事業で認定する「適正な有料職業紹介事業者」の認定制度もあり、同じサイトで確認できます。
採用ページに非常勤の募集が書いていない医療機関に連絡してもいいですか?
連絡すること自体は問題ありません。ただし、医療機関の側に受け入れの予定がない場合もあります。問い合わせの形で、勤務できる曜日・時間帯と専門を簡潔に伝え、可能性があるかを尋ねると相手も答えやすくなります。
次の職場は、公式採用ページから直接応募
採用直行便は、全国の病院・クリニックが自ら公開している公式採用ページを、市区町村・診療科・最寄り駅から探せる無料のサイトです。会員登録は要りません。紹介会社を通さずに応募すると、採用する医療機関に紹介手数料の負担がかかりません。
この記事は一般的な情報提供です。制度・料金・サービス内容は変わることがあります。手続きや申し込みの前に、必ず各機関・各社の公式情報をご確認ください。