転職エージェントを使わない転職のメリットと向く人|医療職の直接応募
転職エージェントを使う・使わないで何が違う?

| 比べる点 | 紹介会社(転職エージェント) | 直接応募(公式採用ページ) | 公的な窓口 |
|---|---|---|---|
| 求職者の費用 | 原則無料(採用側が手数料を払う) | 無料 | 無料 |
| 求人の探し方 | 担当者が希望に合う求人を紹介 | 自分で採用ページを探して読む | 窓口・サイトで検索、相談員が紹介 |
| やり取りの相手 | 担当者が間に入る | 医療機関の採用担当と直接 | 窓口を通して医療機関と |
| 日程調整・条件の相談 | 担当者が代わりに行うサービスがある | 自分で行う | 相談員に相談できる |
| 採用側の費用 | 採用が決まると紹介手数料 | 紹介手数料はかからない | 紹介手数料はかからない |
どの経路でも、最後に働く条件を決めるのは医療機関と本人です。内定後は労働条件通知書などの書面で、聞いていた条件と同じかを確かめます。
紹介手数料は誰が払っている?
職業安定法は、許可を受けた有料職業紹介事業者が受け取れる手数料を、厚生労働省令で定める種類・額のもの、またはあらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表に基づくものに限っています。そして、求職者からは原則として手数料を徴収してはならないと定めています(第32条の3。厚生労働省令で定める例外があります)[1]。
つまり、紹介会社を使って転職しても、求職者が手数料を払うことは基本的にありません。採用が決まったときに、求人者(採用する医療機関)が紹介会社に手数料を払う仕組みです。
手数料の額は紹介会社ごとに違い、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、各事業者の手数料に関する事項や、紹介で就職した人の数、そのうち6か月以内に離職した人の数、返戻金制度(早期に離職した場合に手数料を返す制度)の有無などを確認できます[2][3]。
公式採用ページから直接応募した場合や、ハローワークなどの公的な窓口を通した場合、医療機関にこの紹介手数料はかかりません。
転職エージェントを使うメリットは?
- 求人を探す手間が減る — 希望を伝えると、担当者が条件に合いそうな求人を紹介します
- 日程調整や条件の交渉を任せられる — 面接日程のやり取りや、給与・勤務開始日など、自分からは言い出しにくい相談を代わりに行うサービスがあります
- 書類や面接の準備を相談できる — 応募書類の書き方や面接の受け方について助言を受けられることがあります
- 公開されていない募集に出会えることがある — 医療機関によっては、紹介会社や求人サイトにだけ募集を出していることもあります
- 働きながらでも進めやすい — 忙しくて医療機関を一つずつ調べる時間がとれない人には、負担が軽くなります
紹介会社に求職を申し込むと、紹介会社は原則として求職者と最初に接触する時点までに、業務の内容、契約期間、就業の場所、勤務時間、賃金などの労働条件を、書面やメールなどで示さなければならないとされています[3]。
使わないで転職するメリットは?

- 医療機関と最初から直接話せる — 看護部や院長、事務長と直接やり取りするので、伝えたいことがそのまま伝わります
- 医療機関自身が書いた情報で判断できる — 公式採用ページには、診療方針や職場の説明、教育体制などが医療機関の言葉で書かれています
- 自分のペースで進められる — 応募する医療機関の数や時期を自分で決められます
- 採用側に紹介手数料がかからない — 採用する医療機関の負担が、その分軽くなります
一方で、求人探し・日程調整・条件の確認はすべて自分で行います。聞きにくいことも、見学や面接の場で自分から質問する必要があります。
使わない方がいい人・使った方がいい人は?
どちらが向いているかは、状況によって変わります。目安として整理します。
直接応募や公的窓口が向いている人
- 働きたい医療機関や地域がある程度決まっている
- 医療機関と直接やり取りし、自分の言葉で希望を伝えたい
- 電話や連絡が多いのが負担で、自分のペースで進めたい
- 通勤しやすい近所のクリニックなど、身近な職場を探している
紹介会社が向いている人
- どこに応募すればよいか、まだ絞れていない
- 給与や勤務条件の交渉を自分でするのが不安
- 忙しく、求人を探したり日程を調整したりする時間がない
- 土地勘のない地域への転職で、地域の情報も含めて相談したい
両方を並行して使う人もいます。その場合は、同じ医療機関に別の経路から重ねて応募しないよう、応募先と経路をメモしておきます。
紹介会社以外の無料の窓口は?

- ハローワーク(公共職業安定所) — 職業紹介などを無料で行う国の機関です(職業安定法第8条)[1]。ハローワークインターネットサービスで医療機関の求人も検索できます
- ナースセンター(看護職) — 都道府県看護協会による無料職業紹介事業です。eナースセンターで求人検索ができ、再就業支援研修や施設見学なども行っています[4]
- 日本医師会ドクターバンク(医師) — 日本医師会が運営する、厚生労働省の指定を受けた職業紹介事業です。医師・医療機関とも無料で、年齢・性別・医師会の会員かどうかを問わず登録できます[5]
いずれも採用直行便とは関係のない機関・団体が運営しています。利用の条件は各サイトで確かめてください。
紹介会社を使うときに知っておきたい決まりは?
厚生労働省は、求職者向けの資料で、紹介会社を選ぶときや利用するときの確認点を示しています[3]。
- 許可を受けた事業者か — 人材サービス総合サイトに許可事業者として載っているか
- お祝い金の禁止 — 職業紹介事業者は、「就職お祝い金」などの名目で、社会通念上相当と認められる程度を超えて求職者に金銭等を提供してはならないとされています
- 転職勧奨の禁止 — 職業紹介事業者は、自らの紹介で就職した人(期間の定めのない雇用に限る)に、就職の日から2年間、転職を勧めてはならないとされています
困ったことがあれば、都道府県労働局に相談できます。
直接応募はどう始める?
採用直行便は、病院・クリニックが自ら公開している公式採用ページへのリンクを、地域・診療科・最寄り駅から探せるサイトです。進め方は直接応募ガイドに、看護師・医療事務・医師の職種別にまとめています。募集しているか、条件はどうかは、各医療機関の採用ページで直接確かめてください。
参考資料(確認日 2026年10月22日)
- 職業安定法 第8条・第32条の3(e-Gov法令検索) 法律
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」 サイト
- 厚生労働省・都道府県労働局「求職者の皆さまへ 職業紹介事業者を利用するときに知っておきたいこと」 PDF
- 公益社団法人日本看護協会「eナースセンター」 ページ
- 日本医師会ドクターバンク 公式サイト
よくある質問
転職エージェントを使うと、求職者にお金がかかりますか?
有料職業紹介事業者は、原則として求職者から手数料を受け取ってはならないと職業安定法第32条の3第2項で定められています(厚生労働省令で定める例外があります)。手数料は、採用が決まったときに求人者(採用する側)が支払う仕組みが基本です。
転職エージェントを使わずに転職できますか?
できます。病院・クリニックの公式採用ページから直接応募する方法のほか、ハローワーク、看護職ならナースセンター、医師なら日本医師会ドクターバンクなどの無料の窓口もあります。どの方法でも、最終的な条件は労働条件通知書などの書面で確かめます。
直接応募と転職エージェント、両方を同時に使ってもいいですか?
使えます。ただし、同じ医療機関に別々の経路から重ねて応募すると、相手が混乱することがあります。どの医療機関にどの経路で応募したかを記録し、重複しないようにします。
使う紹介会社が適切に許可を受けているか確かめる方法は?
厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、許可を受けた職業紹介事業者を検索できます。紹介で就職した人の数、6か月以内に離職した人の数、手数料に関する事項、返戻金制度の有無なども確認できます。
次の職場は、公式採用ページから直接応募
採用直行便は、全国の病院・クリニックが自ら公開している公式採用ページを、市区町村・診療科・最寄り駅から探せる無料のサイトです。会員登録は要りません。紹介会社を通さずに応募すると、採用する医療機関に紹介手数料の負担がかかりません。
この記事は一般的な情報提供です。制度・料金・サービス内容は変わることがあります。手続きや申し込みの前に、必ず各機関・各社の公式情報をご確認ください。