退職後の手続き一覧|転職で退職後にやること(健康保険・年金・住民税・税金)

公開 2026年10月25日・最終更新 2026年10月25日

結論:退職後〜入職までにやることは、①健康保険 ②年金 ③住民税 ④離職票と雇用保険 ⑤源泉徴収票と年末調整・確定申告 ⑥引っ越しがあれば住民票の6つです。期限が短いのは、国民健康保険と国民年金(14日以内)、任意継続(退職日の翌日から20日以内)、転入届(14日以内)。次の職場まで空白がない場合は、①②は新しい勤務先の手続きで済みます。

退職後の手続き一覧(期限と窓口)

手続き書類と電卓
手続き必要な人期限窓口
国民健康保険に加入次の職場まで空白があり、任意継続・家族の扶養を選ばない人14日以内住所地の市区町村
健康保険の任意継続前の健康保険に続けて入りたい人(2か月以上加入していた人)退職日の翌日から20日以内前の健康保険(協会けんぽは住所地の都道府県支部)
家族の健康保険の被扶養者家族の扶養の条件を満たす人家族の勤務先の案内による家族の勤務先
国民年金(第1号被保険者)次の職場まで空白がある20歳以上60歳未満の人退職日の翌日から14日以内住所地の市区町村
配偶者の国民年金(第3号→第1号)退職した人に扶養されていた配偶者14日以内住所地の市区町村
住民税の徴収方法の切り替え給与から住民税が差し引かれていた人退職時(会社が異動届を出す)前の勤務先・市区町村
雇用保険の基本手当の申請失業の状態にあり、受給を希望する人受給できる期間は原則、離職の翌日から1年住所を管轄するハローワーク
源泉徴収票の受け取り全員会社が退職の日以後1か月以内に交付前の勤務先
年末調整(源泉徴収票の提出)年内に再就職した人新しい勤務先の案内による新しい勤務先
確定申告(還付申告)年内に再就職しなかった人など退職した年の翌年以降5年以内税務署
転入届市区町村をまたいで引っ越す人転入した日から14日以内新しい市区町村

出典は各項目の説明と参考資料に記載しています(2026年10月22日確認)。

健康保険はどうする?

白いカードと封筒

職場の健康保険は、退職日の翌日に資格がなくなります(健康保険法第36条)[1]。次の職場まで空白があるときは、「任意継続」「国民健康保険」「家族の健康保険(被扶養者)」のどれかに入ります[2]。

  • 国民健康保険 — 世帯主が14日以内に市区町村へ届け出ます(国民健康保険法施行規則第3条)[3]。前の保険の資格喪失を証明する書類が必要です。14日を過ぎると、保険料はさかのぼって納め、医療費の給付が届け出日からになる場合があります(大阪市)[4]
  • 任意継続 — 退職日の翌日から20日以内に申し出ます。加入できるのは退職日までに継続して2か月以上加入していた人で、期間は最長2年です[2]
  • 資格確認書の返却 — 協会けんぽは、資格を失ったら速やかに資格確認書を返納するよう案内しています。資格を失った後に使うと医療費を返すことになります[2]

年金は?

しばらく次の会社に入らない場合は、国民年金の第1号被保険者になる手続きを、退職日の翌日から14日以内に住所地の市区町村で行います。退職して配偶者の被扶養者になる場合は、第3号被保険者として配偶者の勤務先を通して手続きします[5]。

退職した人に扶養されていた配偶者は、同時に第3号被保険者の資格を失うため、配偶者も第1号被保険者の手続きが必要です[5]。保険料の納付が難しいときは、退職(失業)による特例免除を申請できます。その際、雇用保険の離職票のコピーなどが失業の事実を確認できる書類になります[6]。

住民税は退職後どうなる?

個人住民税は、1月1日に住所がある市区町村が、前の年の所得をもとに課税します[7][8]。会社員は原則として給与から差し引かれて(特別徴収)納めていますが、退職すると残りの分の納め方が変わります。東京都主税局と横浜市の案内では、次のとおりです[9][10]。

退職した時期残りの住民税の納め方
6月1日〜12月31日普通徴収に切り替え、本人が納付書などで納める。本人が申し出れば、給与や退職金から一括して差し引くこともできる
翌年1月1日〜4月30日5月31日までに支払われる給与・退職金などが残りの税額を超える場合は、本人の申し出がなくても一括して差し引く
  • 新しい勤務先で続ける — 普通徴収から特別徴収(給与から差し引き)への切り替えを申し出ることができます。ただし、普通徴収の納期限が過ぎたものは切り替えられません[9]
  • 退職の手続き — 前の勤務先は、退職の翌月10日までに市区町村へ「異動届」を出します[9]。普通徴収になる分は、市区町村から本人あてに納付書が送られます(横浜市)[10]

退職の時期によっては、退職後もしばらく住民税の納付が続きます。最後の給与明細と、届いた納付書を確認してください。

離職票と雇用保険の手続きは?

窓口で相談する手元

離職後、会社から「雇用保険被保険者離職票(−1、2)」が届きます(受け取りに行く場合もあります)。会社から交付されない場合は、住居地を管轄するハローワークに問い合わせます[11]。

  • 基本手当の対象 — 就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるのに職業に就けず、積極的に求職活動をしている「失業の状態」の人です。次の職場がすでに決まっていてすぐ働く場合は、この状態に当たらないのが通常です[11]
  • 申請の流れ — 住居を管轄するハローワークで「求職の申込み」をしたあと、離職票を提出します。求職の申込み後、失業の状態にある7日間(待期)は支給されません[11]
  • 受け取れる期間 — 基本手当を受けられる期間は、原則として離職の翌日から1年間です。過ぎると、日数が残っていても受けられません[11]
  • 離職票がいらない場合 — 本人が離職票の交付を希望しないときは、事業主は離職証明書を添えないことができます(離職の日に59歳以上の人を除く)。後から必要になったときは、前の事業主に離職証明書を求め、ハローワークに離職票を請求する仕組みがあります(雇用保険法施行規則第7条・第16条・第17条)[12]
  • 在職中に確かめておくこと — 「雇用保険被保険者証」の有無と、会社がハローワークに出す「離職証明書」の離職理由などの記載内容[11]

源泉徴収票・年末調整・確定申告は?

  • 源泉徴収票 — 会社は、年の途中で退職した人に、退職の日以後1か月以内に源泉徴収票を交付します(所得税法第226条)[13]
  • 年内に再就職した — 新しい勤務先が、前の勤務先の給与も合わせて年末調整をします。前の勤務先の源泉徴収票などで金額を確認できないと年末調整ができず、本人が確定申告で精算することになります[14]。源泉徴収票は新しい勤務先に提出できるよう保管しておきます
  • 年内に再就職しなかった — 年末調整を受けられないため、所得税を納めすぎている場合があります。退職した年の翌年に確定申告(還付申告)をすると還付を受けられ、翌年以降5年以内に申告できます[15]

引っ越しを伴うときは?

市区町村をまたいで引っ越すときは、引っ越しの前に転出届、転入した日から14日以内に転入届を出します(住民基本台帳法第22条・第24条)[16]。国民健康保険や国民年金の手続きは、住所地の市区町村で行うので、転入届と同じ日にまとめると効率的です。引っ越しと転職の順番や、電気・ガス・水道を含めた流れは、転職と引っ越しの順番の記事にまとめています。

看護師が退職するときは

保健師・助産師・看護師・准看護師の免許を持ちながらその仕事をしていない人は、ナースセンターへの届け出の対象です。届け出は「とどけるん」から行えて、退職するときは勤務先が本人に代わって届け出ることもできます(厚生労働省)[17]。引っ越しを伴う場合の看護師籍・看護協会の手続きは、看護師が引っ越すときの手続きにまとめています。

参考資料(確認日 2026年10月22日)

  1. 健康保険法(e-Gov法令検索) 法律
  2. 全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続」 ページ
  3. 国民健康保険法施行規則(e-Gov法令検索) 省令
  4. 大阪市「就職・退職に伴う国民健康保険の手続き」 ページ
  5. 日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き」 ページ
  6. 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」 ページ
  7. 総務省「個人住民税」 ページ
  8. 総務省「外国人の方の個人住民税について」 ページ
  9. 東京都主税局「特別徴収にかかる手続きについて(個人住民税の特別徴収推進ステーション)」 ページ
  10. 横浜市「現在、個人住民税が特別徴収されている従業員が退職した場合、どのような手続が必要ですか。」 ページ
  11. ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」 ページ
  12. 雇用保険法施行規則(e-Gov法令検索) 省令
  13. 所得税法(e-Gov法令検索) 法律
  14. 国税庁「No.2674 中途就職者の年末調整」 ページ
  15. 国税庁「No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき」 ページ
  16. 住民基本台帳法(e-Gov法令検索) 法律
  17. 厚生労働省「看護師等免許保持者の届出制度」 ページ

よくある質問

退職日の翌日に次の職場に入る場合も、手続きは必要ですか?

健康保険と年金は、新しい勤務先で加入手続きが行われるため、自分で市区町村に行く手続きは原則要りません。住民税の切り替え、源泉徴収票の提出(年末調整)、引っ越しがあれば転入届などは、空白期間の有無にかかわらず確認が必要です。

次の職場が決まっていても、離職票はもらうべきですか?

雇用保険の基本手当は、働く意思と能力があり求職活動をしているのに仕事に就けない「失業の状態」の人が対象です。すぐ次の職場に入る場合は、通常は申請の対象になりません。離職票の交付を希望しない場合、事業主は離職証明書を出さないことができます(59歳以上を除く)。ただし、国民年金保険料の失業等による特例免除の申請には離職票のコピーが使えます。

源泉徴収票が届きません。

会社は、年の途中で退職した人には退職の日以後1か月以内に源泉徴収票を交付することになっています(所得税法第226条)。届かない場合は、まず前の勤務先に問い合わせてください。

退職したら住民税はどうなりますか?

住民税は前の年の所得で決まり、給与から差し引かれていた残りの分は、退職した時期によって、自分で納める(普通徴収)、最後の給与や退職金からまとめて差し引く(一括徴収)、新しい勤務先で給与からの差し引きを続ける、のいずれかになります。1月1日〜4月30日に退職した場合は、条件を満たせば本人の申し出がなくても一括徴収になります。

年の途中で退職して、年内に再就職しなかったら?

年末調整を受けられないため、所得税を納めすぎている場合があります。退職した年の翌年に確定申告(還付申告)をすると還付を受けられ、申告は翌年以降5年以内にできます(国税庁)。

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